大判例

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東京高等裁判所 昭和38年(行ナ)14号 判決

原告 日本農業株式会社

被告 武田薬品工業株式会社

〔抄 録〕

そこで本件登録商標から生ずる称呼「ペストロン」と引用商標の自然称呼「ビストロン」とを比較するに、両者とも五音で構成され、第一音が「ペ」と「ビ」と相違するに過ぎず、第二音以下「ストロン」を共通にする。取引者にとつて格別の意義をも有すると解されない五音からなる商標において、第二音以下を共通にし、しかも第一音は濁音「ビ」に対し半濁音「ペ」と相違するに過ぎない右両商標は、たといその母音を「i」、「e」と異にするとはいえ、これを聞くものにとつて甚だ紛わしく、この両商標を付した商品のいずれが、どれに当るかを、取り違えるおそれが多いものと解せられる。

してみれば両商標は、その称呼が類似し、互に類似する商標というべく、指定商品を同一とするものであるから、審決が本件登録商標は旧商標法第二条第一項第九号に違背して、登録されたもので、その登録を無効にすべきものとしたのは、結局相当で、審決には、原告のいうような違法はなく、これが取消を求める原告の本訴請求は棄却を免れない。

(原 山下 多田)

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